【目次】
1. はじめに
2. おすすめの3Dプリント会社
3. 3Dプリントサービス会社を選定するポイント
4. まとめ
はじめに
3Dプリンターを自社で導入する場合、装置の購入費だけでなく、材料、設置環境、保守、オペレーターの確保なども必要です。そのため、試作や小ロット製作では、3Dプリントサービス会社へ造形を依頼する方法も有力な選択肢になります。
ただし、対応できる造形方式、材料、サイズ、精度、後加工、納期は会社によって異なります。本記事では、国内で利用できる主要な3Dプリントサービスを紹介し、目的に合った依頼先を選ぶための確認ポイントを解説します。
※掲載内容は2026年9月時点で各社が公開している情報をもとに確認しています。最新の対応範囲、料金、納期は各社へ直接ご確認ください。
おすすめの3Dプリント会社
ここでは3Dプリントサービスを行っている会社を厳選し、ご紹介します。
BMF Japan 株式会社

BMF Japan株式会社は、世界的に高い評価を得ている超高精度3Dプリンターの開発・製造を行う企業です。BMFの3Dプリント技術は、MIT Technology Reviewの「Top 10 Breakthrough Technologies」に選出されるほどの優れたもので、その高精度さと複雑な微細な構造を生成できる能力で知られています。
BMFは、「0.01mm~100mm」の領域の微細部品の加工が得意であり、±0.01mmまでの公差制御を達成できるだけでなく、10μmまたはそれ以下の3次元の細部構造も直接成形することができます。 ナノレベルの微細構造は製作できませんが、BMFの技術は、より実用的な造形速度とミクロンからセンチメートルまでのクロススケールの加工能力を備えており、産業界で幅広く活用されています。
BMFの技術は、主に産業用プロトタイピング試作やアカデミア分野での実験用精密器具の製作に利用されています。現在、電子部品や医療機器、バイオニクス、薬物送達、マイクロ流体、マイクロロボット、メタマテリアルなど、さまざまな最先端研究分野での利用が進んでいます。また、BMFの技術を用いて大量生産が可能な画期的な新製品も登場しています。

3Dプリンタ―「microArch®シリーズ」による造形例は以下の動画をご覧ください。
DMM.make
DMM.makeは、DMM.comが運営する3Dプリントサービスプラットフォームです。2012年に設立され、個人、企業、教育機関など、幅広いユーザーに3Dプリントサービスを提供しています。
DMM.makeは多岐にわたる3Dプリントサービスを提供しており、以下がその特徴です。
・50種類以上の素材に対応しており、短納期で高品質な3Dプリント部品を製作可能
・少量生産から量産まで、用途や数量に応じた相談が可能
・3Dプリントマーケットでは3Dデータの販売・購入も可能
・3Dプリンターの販売や導入支援、コンサルティングサービスの提供
株式会社メルタ(3Dayプリンター)
株式会社メルタは、3Dプリントサービス「3Dayプリンター」を運営しています。3Dayプリンターは、全国の3Dプリントパートナーと連携し、用途や造形条件に応じて適した造形方法や材料を提案するサービスです。
3Dデータを用意している場合は、データ入稿後、標準3日での3Dプリントに対応しています。実際の納期は、使用する材料、造形サイズ、形状、数量、後加工の内容などによって異なります。
3Dデータがない場合でも、写真、イラスト、図面などをもとにデータ制作を相談できます。また、造形後の研磨、塗装、接着などの後加工にも対応しており、試作品、工業用パーツ、フィギュア、模型、研究用途など、幅広い製作目的に利用できます。
利用を検討する際は、希望する材料、サイズ、数量、納期、3Dデータの有無を伝えたうえで、対応可否と見積もりを確認するとよいでしょう。
RICOH

RICOH株式会社は、1959年に創立された日本の大手複合企業で、事務機器、ヘルスケア、産業ソリューションなどの分野で事業を展開しています。世界的な大手複合企業として、高度な3Dプリントサービスを提供しています。
RICOHの3Dプリントサービスは、長年の経験と実績に基づいており、高い技術力と豊富な素材への対応力が特徴です。また、少量から量産までの幅広いニーズに対応し、短納期で高品質な部品を提供しています。さらに、3Dプリント導入のコンサルティングから部品の設計・製作支援、教育・研修まで、トータルなサービスを提供しています。
RICOHのグローバルな拠点を通じて、顧客のニーズに迅速かつ確実に対応することが可能です。対応データ形式も豊富であり、3Dプリント部品の寸法精度も高い水準を維持しています。
株式会社システムクリエイト
引用:https://systemcreate-inc.co.jp/
株式会社システムクリエイトは、3Dプリンタや3Dスキャナなどを幅広く取り扱っている会社で、ソフトウェア、3Dプリンタ関連、工作機械関連、3Dスキャナ関連、測定機関連などの製品を提供しています。
取り扱っている3Dプリンタの種類も豊富で、ニーズに合った製品の提供が期待できます。たとえば、レーザー可変制御によって高速で滑らかな大型造形が可能な「ProtoFab」や、組み立て式で大型プリントがしやすい「Modix」などがあります。
3Dプリントサービスでは、据え置き型、ハンディタイプ、接触式、アーム式の3Dスキャナや、X線CT(CTスキャナ)など様々なタイプのスキャナを保有しているので、ワークサイズや色、用途に応じた機種でデータを取得できます。 取得したスキャンデータは目的に合わせてモデリングを行います。
また、紙図面から3Dデータ、2DCADから3Dデータへの編集もお任せできます。 重量やセキュリティの問題で動かせないワークには、出張スキャンでも対応可能です。
株式会社トレンド
株式会社トレンドは、3Dプリントとデザインのサービスを提供する会社です。トレンドの3Dプリントサービスは、低価格でありながらフルカラー造形まで対応しており、顧客の多様なニーズに応えることができます。また、特筆すべきは、女性のデザイナーが親身になって相談に乗ってくれるという点です。このようなアプローチは、顧客が自身のプロジェクトについてより納得感を持ちながら進めることを可能にします。 トレンドの3Dプリントサービスをお勧めする理由はいくつかあります。まず第一に、低価格でありながらフルカラー造形まで対応している点が挙げられます。これで、予算の制約がある顧客でも高品質な造形物を得ることができます。さらに、デザイナーが親身になって相談に乗ってくれるというサービスは、顧客にとって安心感と信頼感を提供します。
引用:https://www.thanks-trend.com/
SOLIZE株式会社

SOLIZE株式会社は、デジタルものづくりを革新するエンジニアリングカンパニーとして、30年以上の歴史を誇ります。SOLIZEは、3D CAD/CAEエンジニアリングサービス、MBDエンジニアリングサービス、3Dプリンティングエンジニアリングサービスなど、幅広い分野でサービスを提供しています。
SOLIZEの3Dプリントサービスは、3Dプリンタの販売、受託製作、コンサルティングの3つの柱で構成されています。SOLIZEは、金属、樹脂、光造形など、さまざまな種類の3Dプリンタを取り扱っており、豊富な経験と実績を持つ技術者が高品質な3Dプリント部品を製作しています。また、顧客のニーズに応じてワンストップソリューションを提供し、3Dプリンティングの導入から製作、コンサルティングまでを網羅しています。
SOLIZEのおすすめポイントは以下の通りです。
・30年以上の3Dプリンティング技術の経験と実績を持ち、様々な業界のニーズに対応可能
・高品質な3Dプリント部品の製作、ワンストップソリューションの提供、幅広い3Dプリンタの取り扱いなど、顧客の要望に迅速かつ確実に対応可能
株式会社松浦機械製作所

引用:https://www.matsuura.co.jp/japan/
株式会社松浦機械製作所は、工作機械とハイブリッド金属3Dプリンター「LUMEX」シリーズを開発・製造しています。LUMEXは、金属粉末の積層造形と高速切削加工を一台の機械内で組み合わせる方式で、金型や金属部品の製作に活用されています。
同社はLUMEXによる受託造形サービスも提供しており、金属造形と切削加工を組み合わせた金型・部品製作について相談できます。対応材料、形状、精度、納期は案件ごとに確認が必要です。
THE REASON TO BE CHOSEN | 選ばれる理由にこだわる
日本ルツボ株式会社
引用:https://www.rutsubo.com/index.php
日本ルツボ株式会社は、ルツボなどの耐火物や工業炉を手がけるメーカーです。同社の製品開発部では、FDM(熱溶解積層)方式による受託3Dプリントサービスを提供しています。
公式情報では、最大造形サイズ450×450×600mm、積層ピッチ0.1~0.5mmに対応し、PLA、ABS、ASA、PET-G、CoPAのほか、PC、PC-ABS、PEEK、ULTEM™などの材料が案内されています。STL形式へのデータ加工から出力まで相談できます。
株式会社アイティーオー

株式会社アイティーオーは、1984年設立の自動車樹脂部品設計・開発支援会社です。3D Systems社のProJet MJP 2500 Plusを使用した3Dプリントサービスを提供しています。
公式情報では、主にABSライク樹脂とPPライク樹脂に対応し、積層ピッチは32µmです。ワックス製サポートを熱で除去し、サポート除去後の造形品を納品しています。入力データはSTLを基本とし、CATPartからの変換にも対応しています。
JMC

株式会社JMCは、3Dプリンター、鋳造、産業用CTを組み合わせたものづくりサービスを展開しています。3Dプリンター事業では、試作や小ロット製作を中心に、用途に応じた造形サービスを提供しています。
造形方式、材料、後加工、納期などの詳細は、同社の3Dプリンター出力専門サイトで確認できます。原文にある対応材料数やファイル形式などの固定情報は、現行サービスページで確認できる内容だけに限定します。
3Dプリントサービス会社を選定するポイント

ここでは自社に合った3Dプリントサービス会社の選定ポイントを3点ご紹介します。
寸法精度
寸法精度は、使用目的に応じて適切なレベルを選択することがポイントです。
部品を組み合わせて使用する場合や微細な造形が必要な場合などは高い精度が必要ですが、イメージ確認であれば精密さはそこまで必要ないでしょう。
寸法精度は解像度、積層ピッチ、冷却時の反り、サポート材残留、造形後の変形などの要素によって決まります。目的に合った精度で造形可能であることが重要です。事前に装置の仕様をチェックするだけでなく、実際に問い合わせてしっかり確認しましょう。
BMF Japan株式会社は従来のDLP方式から独自の技術PμSL(Projection Micro Stereolithography:面投影微立体光刻)によって、高精細・高精度の産業用3Dプリンターを開発しました。PμSLでは、投影レンズの精密な制御により、数マイクロメートルから数百ナノメートルの高解像度を実現しています。
以下のグラフでは、BMFの3Dプリンタ―においてX-Y精度、Z精度共に高水準であることがわかります。

納期
試作品の作成などを迅速に進めたい場合などは、納期の確認は重要です。
納期は会社や製作物によってさまざまで、翌日に納品できるケースもあれば、1~2週間かかるケースもあります。特に高精度な造形では時間がかかることが少なくありません。
必要な期限に間に合うかどうか、事前に確認しておくことが大切です。
BMF Japan 株式会社の造形サービスは、2~10µmという非常に解像度の高い部品の製造でも90%以上が3~48時間以内に製作可能です。
高精度でも納期を急ぎたい場合にもおすすめです。
3Dプリンターに対応するファイル形式
自社でデータを用意する場合、業者が対応しているファイル形式を事前に確認することがポイントです。
3Dデータの種類はSTL方式、OBJ方式をはじめ数十種類にのぼり、3Dプリンターによって対応するデータの種類は異なります。必要な形式に対応しているかどうか、事前に確認しておきましょう。
造形方式と材料
同じ3Dプリントサービスでも、光造形、粉末床溶融結合、材料押出、材料噴射、金属積層造形など、対応する方式は会社によって異なります。用途に必要な強度、耐熱性、表面性、透明性、色、サイズを整理し、目的に合う材料と造形方式を提案できる会社を選びましょう。
後加工・品質管理・機密情報
研磨、塗装、染色、接着、切削、検査などの後工程が必要な場合は、対応範囲を事前に確認します。製品開発用の機密データを渡す場合は、NDAへの対応、データの保管方法、納品後の削除方針も選定条件になります。
まとめ
3Dプリントサービス会社を選ぶ際は、価格や納期だけでなく、造形方式、材料、サイズ、要求精度、後加工、品質管理、データの取り扱いまで確認することが重要です。まずは用途、数量、希望納期、3Dデータの有無を整理し、複数社へ相談すると比較しやすくなります。
BMF Japanでは、微細穴、薄壁、微細流路、格子構造などを含む精密部品について、高精度3Dプリントによる受託造形の相談を受け付けています。一般的な3Dプリントでは再現が難しい微細形状をご検討の場合は、3Dデータと要求仕様を添えてお問い合わせください。


