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マイクロ3Dプリンタによるマイクロ流体デバイス製造事例 ― µm精度の微細加工で高出力レーザー実験を支える技術 ―

公開日: 2023.12.04

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マイクロ流体デバイス 作り方

微細加工 方法

3Dプリンタ 精密部品

【目次】

  • 1. 背景:マイクロ流体デバイスと高精度加工の重要性

  • 2. 課題:従来の微細加工では限界がある

  • 3. ソリューション:マイクロ3Dプリンタによる微細加工

  • 4. 製造仕様:µm精度のマイクロ流体チャンネル

  • 5. マイクロ流体デバイスにおける微細加工技術のポイント

  • 6. マイクロ3Dプリンタ導入による効果(コスト削減・高精度化)

  • 7. 使用装置:microArch® S240の強み

  • 8. 応用分野:マイクロ3Dプリンタの可能性

  • 9. まとめ:微細加工における最適解としてのマイクロ3Dプリンタ

マイクロ3Dプリンタは、マイクロ流体デバイスの製造において、
µmレベルの高精度微細加工を実現できる革新的な技術です。

本記事では、マイクロ3Dプリンタを活用したマイクロ流体デバイスの製造事例をもとに、
微細チャンネル加工、設計自由度、試作効率化のポイントを解説します。

1. 背景:マイクロ流体デバイスと高精度加工の重要性

近年、レーザー物理、光学研究、医療・バイオ分野において、マイクロ流体デバイス(Microfluidic Device)の需要が急速に高まっています。

特に高出力レーザー実験では:

  ●  高繰り返し動作(最大10Hz)

  ●  安定した液体ターゲット供給

  ●  µmレベルの精密制御

が求められ、デバイスの精度が実験結果に直結します。

その中核となるのが、マイクロ流体チャネルの設計と加工精度です。

2. 課題:従来の微細加工では限界がある

マイクロ流体デバイスの製造では、従来以下の加工方法が使われてきました:

  ●  CNC加工

  ●  エッチング

  ●  金属微細加工(タングステン等)

しかし、これらの方法には明確な限界があります。

主な課題

  ●  µmレベルの複雑構造の再現が困難

  ●  内部チャネルの滑らかさが不足

  ●  試作コストが高い

  ●  設計変更に時間がかかる

特に、マイクロ流体ではチャネル形状が流体挙動を左右するため、極めて高い精度と再現性が必要です。

液体が流路から流出するときに発生する液体ターゲット

 液体が流路から流出するときに発生する液体ターゲット

3. ソリューション:マイクロ3Dプリンタによる微細加工

これらの課題を解決するために採用されたのが、マイクロ3Dプリンタによる高精度3Dプリント技術です。

本事例では、BMFのマイクロ3Dプリンタ「microArch® S240」を使用し、マイクロ流体デバイスの試作と製造を行いました。

マイクロ3Dプリンタの特長

  ●  µm(ミクロン)レベルの高精度造形

  ●  微細チャネルの高再現性

  ●  複雑構造の一体成形

  ●  ラピッドプロトタイピング対応

これにより、従来の微細加工では困難だった構造を実現可能にしました。

4. 製造仕様:µm精度のマイクロ流体チャンネル

本プロジェクトで製造されたデバイスの仕様は以下の通りです:

  ●  チャンネルネル深さ:30µm

  ●  出口サイズ:100µm

  ●  デバイスサイズ:20mm × 15mm × 5mm

このような微細構造においても、高精度3Dプリンタにより設計通りの形状を安定して再現しています。

5. マイクロ流体デバイスにおける微細加工技術のポイント

マイクロ流体デバイスにおいて重要なのは:

  ●  流路の滑らかさ

  ●  出口形状の精度

  ●  流体の安定性

マイクロ3Dプリンタはこれらを同時に実現できます。

特に:

  ●  微細チャネル内部の均一性

  ●  流体の乱流抑制

  ●  ナノレベルに近い制御精度

において、従来加工より優れた性能を発揮します。

6. マイクロ3Dプリンタ導入による効果(コスト削減・高精度化)

試作スピードの大幅向上

従来の加工では数週間かかっていた試作が、

マイクロ3Dプリンタでは短期間で複数パターンの検証が可能になります。

これにより:

  ●  開発スピード向上

  ●  実験効率改善

  ●  設計最適化の高速化

が実現しました。

コスト削減と効率化

マイクロ3Dプリンタの導入により:

  ●  金型不要

  ●  加工工程削減

  ●  材料ロス削減

が可能となり、トータルコストの削減に貢献しています。

µm精度による実験性能向上

高精度なマイクロ流体チャネルにより、
液体シートターゲットの品質が向上しました。

具体的には:

  ●  幅:数mm

  ●  厚さ:数百nm

という高精度制御が可能となり、
レーザー実験の再現性と信頼性が向上しています。

設計自由度の飛躍的向上

マイクロ3Dプリンタにより:

  ●  複雑な内部構造

  ●  曲面チャネル

  ●  多層構造

の設計が可能となり、従来の制約を受けない設計が実現しました。

従来加工によるタングステン製マイクロ流体部品

     従来加工によるタングステン製マイクロ流体部品     

マイクロ3Dプリンタで製造された高精度流体デバイス部品

マイクロ3Dプリンタで製造された高精度流体デバイス部品

7. 使用装置:microArch® S240の強み

本事例で使用されたmicroArch® S240は、
高精度3Dプリンタの中でも特に微細加工に優れた装置です。

高精度マイクロ3Dプリンタ microArch S240

主なスペック

  光学解像度:10µm

  加工公差:±25µm

  積層ピッチ:10〜40µm

  最大造形サイズ:100 × 100 × 75mm

特長

  〡高精度と生産性の両立

  〡中・小ロット生産対応

  〡高機能材料(セラミック・複合材)対応

マイクロ3DプリンタmicroArch® S240の詳細はこちら↗

高精度3Dプリンタ microArchシリーズ↗

8. 応用分野:マイクロ3Dプリンタの可能性

マイクロ3Dプリンタは以下の分野で活用されています:

  ●  マイクロ流体デバイス

  ●  医療・バイオ機器

  ●  精密電子部品

  ●  光学・レーザー分野

特に微細加工 × 高精度3Dプリントの領域で、
今後の製造技術の中核となることが期待されています。

9. まとめ:微細加工における最適解としてのマイクロ3Dプリンタ

マイクロ3Dプリンタは、従来の加工技術では実現できなかった:

  ●  µmレベルの高精度

  ●  複雑構造の自由設計

  ●  短納期・低コスト

を同時に実現する革新的な製造技術です。

特にマイクロ流体デバイスのような精密分野において、
研究開発から実用化までを加速させる重要なソリューションとなっています。

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【目次】

  • 1. 背景:マイクロ流体デバイスと高精度加工の重要性

  • 2. 課題:従来の微細加工では限界がある

  • 3. ソリューション:マイクロ3Dプリンタによる微細加工

  • 4. 製造仕様:µm精度のマイクロ流体チャンネル

  • 5. マイクロ流体デバイスにおける微細加工技術のポイント

  • 6. マイクロ3Dプリンタ導入による効果(コスト削減・高精度化)

  • 7. 使用装置:microArch® S240の強み

  • 8. 応用分野:マイクロ3Dプリンタの可能性

  • 9. まとめ:微細加工における最適解としてのマイクロ3Dプリンタ

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